90年代にフジテレビ系で放送されていた伝説の番組「料理の鉄人」。
そのなかで“イタリアンの鉄人”として活躍されていた料理人の神戸勝彦さんが亡くなったことがわかりました。2019年3月14日のことです。
朝、1人で仕込みをしていて何かを取ろうとして高い所から落ちたようです。その後に、スタッフが来て病院に運ばれましたが、意識が戻らなかったそうです。
49歳でした。
まだまだ、現役一流料理人のあまりにも早すぎる死でした。
この知らせをうけ、あの伝説の番組をなつかしく思いいろいろとユーチューブで見ていました。
実は、私もフレンチの料理人でして、この業界において「料理の鉄人」は神番組でもあったのです。
私の料理人人生のなかで、この「料理の鉄人」の裏エピソードを知る機会がありました。そのなかでご紹介できそうなものをピックアップし、いくつかご紹介してみたいと思います。
そうだったの!「料理の鉄人」の裏側を暴露しちゃいます!
私が勤めていたところに、鉄人に出たことのあるフレンチシェフの下で働いたことがある先輩がいました。
その方から聞いた実話なのですが。。
その先輩は、テレビに出るにあたり、そのシェフの助手をしたそうです。
詳しく話しを聞かせてもらうと、なんでも毎回突然のように訪れる食材のテーマはあらかじめいくつかの中から出ますと事前に報告があるそうです。
テレビに出るシェフたちは、その中からある程度の予想を立てて収録に挑むそうです。
しかも、フォン(出し汁)やソース、手のかかるような下準備はあらかじめ用意・準備しておいてOKなんだそうです。
その事前に作られた材料を本番の収録に使用してもよかったのだそうです。
それを聞いてなぜか安心というか、腑に落ちました。
なぜなら当事テレビを見ていて、絶対に1時間であんな高度な料理なんてできっこないと完全に疑っていましたから。
なるほど、そういうことだったのですね、納得です。
ちなみに、勝負の勝敗はガチで行われていたそうです。
料理の鉄人の裏エピソード・・・
あとはこんなことも聞きましたよ。
毎回、岸朝子を先頭にグルメなゲストたちが出てくる料理を絶賛していましたね。
しかし、中には懲りすぎたのか、狙いすぎたのかは謎ですが、まずい料理もなかにはあったみたいです。
あまりにもみんなの期待が大きく、プレッシャーから1週してしまったのでしょうね。
その先輩いわく、
「あの〇〇シェフでさえ、相当緊張していたよ」
といっていました。どんな有名なシェフでもやっぱり慣れていないテレビのキッチンスタジアムは特別な場所だったみたいですね。
なかにはガッカリされた方もいるかも知れませんが、決して番組に出られた料理人はヤラセでもなく、真の実力を持った凄腕の料理人であることはまぎれもない事実なのです。
これだけは、はっきりと言えることです。
数々のドラマを見せてくれた料理バトルにワクワクしたり、感動したりしていた視聴者はたくさんいたはずです。
そして、このわたしのようにあのスターシェフに憧れて料理人を目指した少年も必ずいたはずです。
最後に、数え切れないほどの勇姿を見せていただきました、イタリアンの鉄人こと神戸勝彦さんのご冥福をお祈り申し上げます。