これは、私の友人でもある東京の三ツ星レストランシェフ(40代)から聞いた料理における大事な2つのことのお話です。
実はわたしも一応料理人でありまして、数年まえに知人を通じてその三ツ星シェフと出会いました。業界では知らない人はいないです。
どこが合ったのか分からないのですが、それからいいお付き合いをさせていただいています。
たまにお食事にいくのですが、その時に彼の口からでた意外な哲学?考え方?心得?みたいなものを聞くことができました。
わたしがブログをしているのは以前から知っていて、今回の話は、名前を伏せるならOKということで了解を得ました。
現役三ツ星シェフが語る料理における大事なコトとは
彼が言ったなるほどなと関心させられたことは、「料理は記憶の組み合わせ」ということ。
たまに料理が苦手ですという人や料理には向いていませんという人がいますが、それは間違いで、どんな人でも料理はできるということです。
みんな知らず知らずのうちに無意識で、料理をしているのです。
たとえば、お刺身をたべる時にはお醤油にワサビをつけます。ピザを食べるときにはタバスコをかけます。コーヒーは砂糖やクリームを自分好みの分量で楽しみます。
こんなことで??
そうなんです、こんなことが料理の基本なのです。過去に自分が味わった経験からその味を記憶し、頭のなかで組み合わせて自分の好きな味に調節していくのです。
プロたちはその経験と味の種類が圧倒的に多いだけなのです。
カップラーメンを2分で食べ始める人は、アルデンテが好みの料理ツウなのです!!
現役三ツ星シェフが意外な考え方を展開!
これは、聞く人が聞けば当たり前のことじゃないの・・というかもしれませんが、このシェフを知る人なら驚愕の思想なんです。
論理的で無駄のないロジカルな考え方の持ち主であり、常に最高の結果を最短で考える、いわゆる切れ者なんです。
そんな彼が、お酒の力も手伝って本音を語ってくれました。
「やっぱり、料理は愛情だよね~!」
はぁ~??でした。。
ギャル男のような軽過ぎる言葉に正直、笑いが止まりませんでした。しかしよく聞いていけば、彼らしい論理的な思考が隠されていたのでした。
料理をうまく、美味しく作るには愛情が必要だ。という主張でした。
料理をまったくしたことのない女性が2人います、ちなみに元々持っている器用さや知識などはまったく同じということにします。
その2人が同じ料理を作ったとしたら、確実に愛情を持って作ったほうが美味しくなります。
一人には彼氏がいて、その人のコトを思いながら作ったとします。
すると彼に美味しく食べて欲しい、喜ぶ顔が見たい、以前こんなものが好きだと言っていた、味の好みは濃い口だった・・
などと思いをめぐらせて、作ってゆきます。そうすることで、2人の行動にも差ができ始めます。
思いながら作っているほうは、味が気になり何度も味見を繰り返します。野菜ひとつカットするにも、「これでいいかな?もう少し小さくしたほうがいいかな?」
などと試行錯誤を繰り返すようになるのです。
これこそが、最終的に完成する料理のクオリティーに繋がっていくのです。
われわれは生身の人間であり、ロボットではありません。ロボットは正確にいつも同じクオリティーを作ることができる安定感があります。
しかし私達は、失敗する時もあるかもしれませんが、心で料理をすることによって期待以上の結果を出すこともできるのです。
その不安定さが個性となり、その人の「あじ」になるのです。